【研修レポート】これを読めばあなたも思考の幅が広がる!〜コンサルタントパワーアップ研修

※本記事は、パクテラ・コンサルティング・ジャパン株式会社が運営するWantedlyから加筆修正の上転載しています

はじめに

パクテラ・コンサルティング・ジャパン株式会社(以下PCJ)では日々の研鑽の一環として、不定期に社内勉強会を開催しています。「コンサルタントパワーアップ研修」と題された本研修は、会社からトップダウンで”用意”された研修ではなく、若手同士がコンサルタントとしてデリバリー品質を上げることを目的にスキル強化に取り組むための自発的な研修です。今回は総勢8名のコンサルタントが集まり、シニアコンサルタントが講師を務めました。今回は「ロジカルシンキング」をテーマに開催しました。

 

ロジカルシンキングとは

さて、すでに一般的なワードになりつつある「ロジカルシンキング」ですが、具体的に何をすればよいか想像できますか?インターン生や新卒社員に聞いてみると 

  • ロジカルシンキングってなに?
  • MECE1?聞いたことあるけど難しそうだからいいや~
  • ロジカルシンキングを使えって上司によく言われるけど直感の方がはやくね?
  • 最近ロジックツリーで物事を考え始めたけど、コツが掴めないな~
  • など、ながなか使いこなせていないようです。

 

日常生活ではあまり意識することのない「ロジカルシンキング」、実際に使ったことがない、知らない方から、概念はおおよそ理解していても、使い方、コツが掴めていない方まで、ワンランク上の“ロジカルシンカー”になれるTipsを3つご紹介いたします! 

研修開始!

今回は、2~3名1組のグループになって、ケーススタディーを解く形式で実施されました。

最初のお題は・・・

都内の住宅地でパン屋を経営している親戚がおり、とある日に相談を受けました。
「ここ数年、徐々に売上が落ちてきている。その理由を特定してほしい」
上記の相談にあたって事前に得られた情報は以下の通り。
 
・商品の値段は変更していない。また、近隣の飲食店やスーパー等含め、大きく物価が変動しているようには見受けられない
・商品の質は落としていない(味見して確認済み)
・新たな飲食店やスーパーが出店したり、既存の飲食店やスーパーが質を大きく改善したことによって、客を奪われていることもないと思う

さて、みなさんは、売上や客数が低下した原因をどのように分析するでしょうか?研修では30分間のグループワークでロジックツリーを作成しました。

ワーク中は「あ~全然MECEじゃない」「3C2使えばいけそう!」など、お互いに意見交換しつつ頭をフル回転させます。

以下は実際に作成したロジックツリーです。

 

どうでしょう。直感で考えるよりも、より多くの原因を洗い出し、その上で可能性が高いものをピックアップできているように見受けられます。

その後、シニアコンサルタントから1チームずつそれぞれのロジックツリーに対してレビューを行い、実践例の紹介とコツの伝授がありました。

 

ロジカルシンキング〜3つのTips

Tips①:発想を広げる工夫

例えばクライアントから今回のように「パン屋の売り上げが下がった原因を特定してくれない?」という依頼があったとします。直感だと、「競合店の出店」や「品質の低下」などありふれた回答をしてしまいがちになります。今回のようにロジックツリーを用いることによって発想を広げることができ、結果、多くの選択肢を検討することができます。ロジックツリーでは問題の再上流から論理的に原因を因数分解していくができ、3Cや4P等の既出のフレームワークではでてこないようなアイデアが導き出されます。

今回はロジックツリーを活用しましたが、これ以外にも発想を広げる工夫をして問題の原因を洗い出でるとよいでしょう。

 

Tips②:思考の順序

Tips①のように問題の原因を突き止めるため、ロジカルシンキングではまず発想を広げる工夫が必要ですが、その後、原因の特定には以下の手順で進めることがポイントです。

 

 

このプロセスは普段の学業・業務でも活かせます。デイリーワークに当てはめてみましょう。

  1. 毎朝、やらなければいけない勉強/タスクを「漏れなく」ノートに書きこむ
  2. 期限や重要度などの観点から「優先順位」をつけ、その日の完了目標を立てる
  3. 優先順位をつけきれなければ、最後は「直感」でやりやすいものから着手!

 

Tips③:「語彙力」を高めることがロジカルシンキング強化に繋がる

研修後の振り返りで参加者が「足りていない」と感じた能力は「語彙力」でした。読者の中には「語彙力!?」と感じる方も多くいらっしゃるかもしれません。

今回はTips①のように「問題の最上流から論理的に原因を因数分解」し、課題解決に取り組みました。原因を因数分解する際に必要となる知識言葉の意味・定義“正しく理解”しているのといないのとでは、最終的なアウトプットの違いが一目瞭然でした。

 

研修後は「語彙力強化」に向け、読書計画を立てる社員や自分の知らない語句を調べて一覧表を作成するなど具体的な行動計画を立てる社員がおり、非常に有意義な時間となりました。

終わりに

それぞれのクライアントの課題解決に取り組むコンサルタント達ですが、今回は普段別の場所で働く者同士で力を合わせ、限られた時間の中でアウトプットを作り上げることで、自身の課題、スキルを見つめ直すきっかけとなりました。

この記事についてのお問い合わせはこちら⇒問い合わせフォーム
※「お問い合わせ内容」の覧に、記事名もしくは記事URLをご記載ください

採用情報はこちら⇒Pactera Recruit
現場コンサルタントとの面談等も対応可能ですので是非お気軽にお問い合わせください!

 

  1. 「MECE」:Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭字語、「相互に排他的な項目」による「完全な全体集合」を意味する言葉である。 「重複なく・漏れなく」という意味 ↩︎
  2. 「3C分析」:マーケティング環境分析のフレームワーク。 3Cとは、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取ったもので、マーケティング環境を抜け漏れなく把握できる ↩︎